「気付きを与える」プレゼン力を磨く

まず、ILOHAではどんな活動をされていますか？

小松原 悠（以下、小松原）：
ILOHAでは、簡単に言うと“プレゼン”をメインに活動しています。具体的には、自分で「これについてプレゼンしたいな」というテーマを決めて、部活の時間の中で、プレゼンをするために必要な“情報を調べる”、“構成を練る”、“スライドを作る”などの作業を行います。完成したら発表をします。発表は部内でアットホームな雰囲気で行います。発表が終わった後は、聴いていた人から「どうだったか」「ここは分かりやすかったか、分かりにくかった」などを教えてもらえます。

プレゼンを通して身に付けたいこと・目標などはありますか？

小松原：
ILOHAで一番大事にしていることは“プレゼンを楽しむこと”になりますが、“分かりやすいプレゼン”、“印象に残るプレゼン”というのも目指しています。自分の調べたことや思っていることが間違って伝わってしまったらそれは良いプレゼンとは言えないので、“正しく伝える”ということが第一条件としてあります。ただ、その場で分かりやすく伝わっても、聴き手に何も残らなかったらそれはそれで良いプレゼンとは言えません。ILOHAではよく「気付きを与えるプレゼン」という言葉を使うんですけど、聴き手の中に気付きを芽生えさせて、聴き手自体の体験や感動をもって印象に留めることを理想としています。

他にイチオシの活動などはありますか？

小松原：
最近始めた新しい試みとして、ショートプレゼンというのをやっています。いつものプレゼンだと、先ほど言ったように“調べて、構成を練って、スライドを作る”という流れになりますが、ショートプレゼンではそれをしません。ただ、頻度が多く、基本的に毎回全員が行い、時間は数分ぐらいです。話す内容は、他愛もない話が多く、ちょっとした日常の発見や体験した面白い出来事などで、プレゼンというより“情報共有”みたいな感じでやっています。堅苦しくないけれども、自分の思っていることを端的に相手に伝えるという技術は磨かれるんじゃないかと思います。

他の学修系サークルでは得られない、ILOHAでしか得られない学びはありますか？

小松原：
他で絶対得られないかって言われたら分からないですけども、ILOHAの特徴的な所はみんなが思い思いのテーマでプレゼンを作っているということです。なので、とりあえずILOHAに入って他の部員の発表を聴いておくだけでも、色んなことに詳しくなれます。確かに、自分でインターネットで調べても詳しくなれるかもしれないですけど、プレゼンとなると情報源などもある程度気を遣うようになるし、また、その人なりの考え・その人の解釈も入ってきます。なので、自分一人でネットで調べるよりもっと多角的な視点が得られるというのは、プレゼン力を磨くということに加えて、ILOHAのもう一つの魅力だと思います。

今後の活動の展望を教えてください。

小松原：
基本的には今の活動を続けていきたいと思っていますが、ありがたいことに新しいメンバーが加わってくれたので、今までのメンバーでやっていたのとはまた違った切り口からプレゼンが聴けると思います。あえて今やっていないことでチャレンジしたいことを挙げるとすると、今は個人でプレゼンを用意して発表しているのを、チームを組んでやってみるというのも良いんじゃないかと思っています。以前やったこともありますが、その時はプレゼンの“分担”という感じでした。そうではなく、二、三人で協力して一つのプレゼンを創り上げる。そうしたら、おそらく一人でやっていた時には出てこなかったアイデアや、協調性が身に付くなどの良いことがあるんじゃないかと思っています。

他にアピールポイントはありますか？

小松原：
授業でもテーマを与えられてプレゼンをするという場面があると思います。学校の授業で課されるプレゼンというのは基本的にテーマが与えられることが多くて、それが必ずしも自分のやりたいことであるとは限りません。しかも、自分が理解できていることかどうかも怪しい。“評価”をするということになると、難しいテーマを与えてどれだけできるかを見ることになるので、背伸びしたテーマについてプレゼンすることが多いと思います。ですが、ILOHAだと自分の身の丈に合ったテーマを自分で持ってきて、まずはプレゼン自体に慣れることができます。プレゼン自体に慣れていけば、難しいテーマをプレゼンすることになっても、プレゼン自体は慣れているので、内容の方を凝ることができます。場数を踏むことでプレゼン自体のハードルが下がるというのはILOHAに入って良いことじゃないかと思います。